院長からのお便り

2019.04.01更新

こんにちは。

前回、猫の血液型についてお話しました。

今回は犬の血液型について。

 

私達ヒトや猫と違って、犬の血液型の分類はABO式ではなく、

DEAと呼ばれる分類になり、その数は10数種類にも及びます。

また、ヒトや猫はA型ならA型だけ、B型ならB型だけしか持ちませんが

犬の場合は一度に複数の血液型を持つことが知られています。

たくさんある血液型の中から個体数が極めて少ないものを除くと、

国際的に認知されてるのは8種類です。

「DEA」とは「Dog Erythrocyte Antigen」の頭文字をとったもので、

直訳すると「イヌ赤血球抗原」という意味になります。

実際の分類は

DEA1.1

DEA1.2

DEA2

DEA3

DEA4・・・と

DEAの後に番号がついて表示されます。

これらの血液型を複数持っているので

例えばうちの子はDEA1.1+3+7、この子はDEA2+4とか

そんな表現になります。

ところが、実際には特殊な検査機関でしかこれら全部の血液型を調べる事ができません。

通常、病院での検査や検査センターでの検査でわかるのは

DEA1.1を持っているかいないかだけで、

DEA1.1の免疫反応(拒絶反応)が一番酷いため

輸血する時には1.1だけを気を付ければいいからです。

 

 

余談ですが、このDEAの他にもDalという血液型があって

これはほとんどの犬が持っているのですが

ドーベルマンとシーズーは約半分の子が持っていないらしく

Dal型を持たない子に持っている子の血液を輸血すると、

2回目で拒絶反応が出てしまうので

シーズーへの輸血は特に2回目は注意が必要です。

 

投稿者: 博多北ハート動物病院

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